ツール : 最強メーラー、Gmailの恩恵にあずかる(後編)

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皆さんは仕事メールをどのように処理されていますか?Black and Greenこと私のビジネスメールの環境は、Gmailを導入したことで一気に効率が上がりました。既に使用されている方もおられるとは思いますが、ここ でGmailの素晴らしさを前編/後編に渡って取り上げていきたいと思います。

今回はGmailをメインで利用することによる課題点を幾つか挙げてみたいと思います。

前述しましたが、私のビジネスメールの環境は、個人で取得しているGmailアドレスから、POP3経由で会社のメールをダウンロードし、すべてのメールをGmailのサーバーに保管しています。最近追加された外部POP3へのアクセスが解禁になったことにより、こうした使い方が可能となりました。Gmail設定 - アカウントの設定 - 別のアカウントからメールを受信で必要な情報を入力するだけでOKです。あとはGmailのサーバーが自動的に会社のサーバーに接続し、必要なメールをすべてダウンロードしてくれます。

前回の記事で記載したメリットをおさらいしてみます。

  • 超強力なSpamメールフィルター機能を標準装備
  • ブラウザーベースのUIでどこのパソコンや携帯からログイン可能
  • 大容量の添付ファイルも問題なし
  • すべてが無料で提供されている
といったものでした。

さて、私が気にしている課題点は下記の通りです。

セキュリティ:社用でやり取りするメールが物理的に会社外に移動することになります。つまり、メールデータがすべてGmailサーバーの中に保管されることになります。機密文書や社外秘取扱注意のメール文書あるいはメール本文を外部に保管するというのは、万が一のことを考えると大変です。基本的にはGmailに対してユーザー名及びパスワードがあれば、そのメールアドレスのメールがすべて閲覧可能になりますので、パスワード管理に関しては細心の注意が必要となります。(これは社内のネットワークに関しても同様のことが言えますが...)また、企業によってはこうしたソリューションを一切禁止しているところがありますので、その場合はNGとなってしまいます。

ベータ版である:これだけ強力なソリューションですが、唯一つ不安要素があります。それはサービスが"ベータ版"であることです。つまり、"ユーザーが本サービスを利用したことによりまたは利用したことを通じ、保存、送信された本コンテンツおよびその他通信データの削除、破損、または保存の不備に起因する損失または損害。"に対してGoogleは一切責任を取らないことになっています。従って、Gmailをメインで利用するにしても、自分でバックアップを取ることが賢明と思われます。ちなみに自分の場合は自宅のマシンよりGmailサーバーに対してThunderbird経由でメールをすべて"コピー"ダウンロードを行っています。

送信者アドレスとしてxxx@gmail.comが残ってしまう:Gmailの機能の一つとして送信メールアドレスをカスタマイズすることができます。例えばGmail経由で送信したメールが、あたかも会社より提供されているメールアドレスから送信されている、といった感じです。ただこれも100%ではなく、Gmailのスパム対策ルールのため、メールヘッダーには"XXXさんの代理で送信しています"といった情報が付加されることになります。つまり、あなたの使用するGmailのメールアドレスも相手側に知らせることになります。それほど気にする部分ではないと思いますが、企業によっては"個人のメールアドレスを社用に利用するのは如何なものか"と考えるケースも少なくないと思われます。

課題点はいろいろとありますが、メリットもたくさんあるため、個々人の判断での利用をお勧めします。